舞台の上にいたはずの人間がかけ声とともにぱっと消える,というのは手品ではよくある話だが,ここで話す「消えるごみ箱」とは,そういう手品の話ではない。そもそもごみ箱を消したところであまり舞台映えしないし,ひょっとすると消えたことも気づいてもらえないかもしれない。そうではなくて,街中からごみ箱が消えていくという話である。
例えば,このごみ箱↓。
神戸市にある須磨離宮公園で見かけたごみ箱である。このように立派に活躍していたのが,皆さんがこれを読んでいる頃には,もう消えているはずである。
遊びに行ったのが春休みの2007年の3月31日だったので,私はまさに最後の有姿を見たことになる。
それ以外にも,最近はこんなビラもよく見かけるようになった。
たしかに自分が出したごみは各自がきちんと家に持ち帰るようになれば良いのだが,その辺りにポイ捨てをする人も残念ながら少なからずいそうである。そうならないように子供の頃からの環境教育・ごみ教育が大切なのだろう。
ところで,あちこちで使われなくなったごみ箱はどこへ行ってしまうのだろうか。どこかでリユースされていればいいのだが,もしそのままごみになってしまっているのであれば,あまりに悲しい話ではある。