タイトル 世界のごみ箱

公共広告機構の広告

 公共広告機構(AC)という団体がある。Webの紹介文によると,"広告を通じてさまざまな提言を発信し,住みよい市民社会の実現を目指している民間の団体"となっている。これだけを読むと堅苦しいのだが,重たいテーマをしゃれたCMで流しており,私は結構楽しみにしている。

 このACはごみや環境問題に関する広告をいろいろ放送している。Webページで動画も見ることが出来るが,ごみに関連するもので私が見たことがあるのは,以下のようなものである。

●はっけよい,エコライフ
 大相撲の琴欧州関が,決められた通りにごみを分別する,電気をこまめに消す,水道の栓をしっかり締める,風呂の残り湯を使う,コンビニでマイバッグを出す,フリーマーケットに出品する,などのエコ活動をする。その行動に合わせて陣太鼓が鳴り,"きめ出し","よく切り","小手ひねり","残り湯すくい","突き出し","売っちゃり"などという声が,相撲の決まり手風に流れる。琴欧州関がいい味を出してます。

●3Rで地球を救おう
若い女の子5人組(アイドルなんだろうか?)が歌ったり踊ったりしながら,3R(リデュース・リユース・リサイクル)について紹介している。3Rという言葉も,これでかなり市民権を得たのではないかと思っている。私たちはリデュースをもっと頑張らないといけないのだが。
           (後日談:女の子たちは,AKB48というアイドルグループだそうです。)

●もったいないお化け
テレビ番組「日本昔話」より題材を得て、同じアニメーションとナレーション(常田富士男と市原悦子)で食べ残しや好き嫌いを戒めるというもの。「日本昔話」風の作品は,これが1作目で,その後も続編がいろいろあるようだ。最近のものかと思っていましたが,何と1982年の作品とのことである。

●世界のゴミ箱
バックナンバーを見ていたら,「世界のゴミ箱」と言う広告があったようだ(1989年度作品)。残念ながら既にwebページでは見ることが出来ないのだが,一度見てみたいものだ。

 ところで私が一番好きなのは,実はテレビ放送された広告ではなく,10年以上前に電車の釣り広告として採用されていたものである。このページを書くに当たってバックナンバーを探したところ,北斎の波と言う名前の作品で,こちらに紹介されている。北斎の「富嶽三十六景」を題材としたポスターで,手前の海にペットボトルと空き缶が浮かんでいて,「21世紀の画家も水を描くだろうか。」と書かれている。
 ACのページでは,新聞広告に出されたと言うことで白黒になっているが,私が見たのは,電車の釣り広告にされていたカラーのものだった。この広告はずいぶん気に入ったので,JRの広告部にお願いして特別に1枚分けていただいた。

写真
いまも私の部屋に飾ってあります。

前のお話へ   ●ごみにまつわる話の目次へ●   次のお話へ