Urban Design & Engineering

学科概要

都市固有の歴史と文化を継承・発展させつつ、環境負荷を低減し、人間活動と自然環境が調和した豊かで災害に強い安全・安心な都市 ―環境都市― の実現が強く求められています。環境都市を実現するためには、グローバルな視野を持ち、複眼的に物事を捉えることができるプランナーとエンジニアを養成することが重要です。都市学科では、都市デザイン、環境創生、安全防災の3つの領域を軸とした総合的な教育を行って、社会の要請を的確に把握し、倫理観と責任感に基づいて主体的に行動する「環境都市づくり」のプロフェッショナル育成をめざしています。

都市学科の対象

都市学科の教育・研究は、私たちが暮らす都市のあらゆるものが対象です。

都市科学の研究

都市学科には10の研究分野があり、各分野における高い研究成果が教育現場にも直接フィードバックされています。 4年次には、これらの中から専門性を極めたい研究分野に所属し、大学院生や研究者と交流しながら課題に取り組みます。

都市デザイン

都市基盤計画

自転車利用者の視認特性に基づいた通行環境の評価

都市の様々な社会基盤施設の計画とその評価に関わる研究分野です。近年は特に、高齢化や地球環境問題などの新たな課題に対応した安全で安心な都市づくり、さらに魅力ある街に貢献できるような歩行者支援など、実態調査に基づいた基礎的・実用的研究を行っています。【写真】自転車利用者の視認特性に基づいた通行環境の評価

環境都市計画

橋の上でのオープンカフェを実施した社会実験

都市は建物や道路などで構成される空間はもちろん、住民、事業者、行政と多くの主体の営みがあります。人や空間、仕組みの関係を整理し、生態学・経済学・地理学・行政学などの幅広い分野と連携して、人々がいきいきと暮らすことができる魅力的な都市・地域の計画・デザインの研究を行っています。【写真】橋の上でのオープンカフェを実施した社会実験

環境図形科学

逆探索による直方凸領域の列挙

形や空間を含む広い意味での環境の理解、分析、設計方法などに関して、現代的な図形科学、離散アルゴリズム、統計科学等の理論や技術を援用した研究を行っています。【図】逆探索による直方凸領域の列挙

都市デザインの研究分野へは、こちら≫をご覧ください。

環境創生

地域環境計画

緑陰の暑熱環境緩和効果の計測

都市域の快適性に関わる物理的環境の把握と計画を目的としています。都市の環境要素である温湿度・風・光・音などの成立を理解し、環境心理・生理面も考慮しながら快適環境を構築する技術、熱環境の改善策やエネルギーの有効利用などの効果的な環境調整技術に関する研究を行っています。【写真】緑陰の暑熱環境緩和効果の計測

都市リサイクル工学

焼却工場と下水処理場の連携によるエネルギー創出

都市では多くの資源が消費され、汚水やごみの問題を引き起こしています。資源浪費型の都市を資源循環型・低炭素型都市へと変えていくために、都市資源のリサイクル技術を研究しています。【図】焼却工場と下水処理場の連携によるエネルギー創出

環境水域工学

人工干潟における生態系調査

川や海は、人々に自然の恵みや心のうるおい・安らぎを与えてくれる貴重な公共財産です。本分野では都市域に隣接する川や海などの健全性の保全・修復に必要不可欠な水環境モニタリングや物質循環機構の解明、水域生態系機能の評価などについての研究を行っています。【写真】人工干潟における生態系調査

環境創生の研究分野へは、こちら≫をご覧ください。

安全防災

構造及びコンクリート工学

鋼とコンクリートから成る複合道路橋

コンクリートを中心とした各種構造物の力学特性の明らかにし、様々な実構造物への適用を目指しています。そのために、様々な実験やコンピューターによる数値解析を通じて、構造物の変形や破壊メカニズムの解明を行っています。【写真】鋼とコンクリートから成る複合道路橋

応用構造工学

建築中の橋の様子

水都大阪には八百八橋と称されるほど多くの橋があります。本分野では、主に新しい橋の設計・建設、さらにはこれまでに建設された多様な橋の維持管理に必要とされる技術を、模型実験やシミュレーションを駆使して研究しています。【写真】建築中の橋の様子

地盤工学

液状化によるマンホールの浮上

土、岩、水からなる地盤の工学的諸問題を扱う学問と技術の分野です。どんな素晴らしい構造物も支える地盤が安定していないと構造物は存続できません。地盤の性状を把握することは必須です。砂地盤の液状化問題、粘土地盤の沈下問題、斜面安定問題、地下水・地盤環境問題などを研究しています。【写真】液状化によるマンホールの浮上

河海工学

鋼とコンクリートから成る複合道路橋

都市の成り立ちは海や河川、湖などの水辺と深く結びついています。水辺は漁場や娯楽などの場を提供し、波浪エネルギーの緩和・自然浄化・気候調節などの機能もあります。一方、水災害リスクも高く、防災機能の整備が必要です。これらを適切に評価し、合理的な都市のあり方を研究しています。【写真】効果的な沿岸波力発電システムの提案

安全防災の研究分野へは、こちら≫をご覧ください。

アドミッションポリシー

都市固有の歴史と文化を継承・発展させつつ、環境負荷を低減し、人間活動と自然環境が調和した豊かで安全・安心な都市の実現を目指すには、グローバルな視野に立って複眼的に物事を捉えることができるプランナーとエンジニアを養成することが重要です。本学科では、社会の要請を的確に把握し、倫理観と責任感に基づいて主体的に行動する「環境都市づくり」のプロフェッショナル育成を目指します。そのため、以下のような資質を有する人を求めています。